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妬みと羨み。

カヌーのヒトが、ライバル選手に薬物を入れて
ドーピングで失格になるように図ったそうな。

いいことでは無いのはよく分かるが
実に、人間くさい出来事だなぁと思いました。

病院に入院していた小学生だった頃
似たようなことをされた事がある。







仲が良かったKくん。
K君とワシは、同じ腎臓病で
体調が悪くなると
尿にタンパクが出るようになるのでした。

ある日から、K君は体調が悪くなった。
尿中にタンパクが出始めたのだ。

体調が悪くなったK君には
食事制限、運動制限がなされ
学校にも行けなくなり、ベットでの学習となった。

一方、ワシは全然元気で
病院に隣接している養護学校にも通えていた。

K君が体調を悪くしてから数日後
ワシの尿からもタンパクが検出されるようになった。

ワシは、なぜ?どうしてだ?
体調が悪くなるようなことはしていないぞ?と、
小学生ながらに自分の体の反応に疑問をいだいた。

ワシの尿からタンパクが検出され始めてから
数日後、ワシはあることに気がついた。

貯めてあるワシの尿が、何故か微妙に増えている。
もしや…と思い、自分の貯めてある尿の量を細かく記録してみると
自分が尿を出していないのに、やっぱり微妙に増えている。

尿を出していないのに
自分の尿が増えていることを、看護師さんに伝え
もしかしたら、K君がワシの蓄尿瓶に
自分の尿を入れているんじゃないか?ということを訴えた。

看護師さんは、K君をナースステーションに呼び出し事情聴取をした。
すると、K君は「まちがって入れたかも知れない」と言った。

「まちがって入れたかも知れない」とK君は言ったが
数日間連続で間違えるはずはなく、明らかに確信犯であり
体調が良いワシを妬んで、自分の尿をワシの蓄尿瓶に入れたことは
小学生の自分でも十二分に分かった。

K君は看護婦サンに付き添われて、ワシに謝ったが
ワシは仲の良かったK君に
裏切られたような騙されたような複雑な気持ちになり
その場で大泣きをしたのを覚えている。

「妬みと羨み」誰しもが持っている、人間の非常に原始的な感情である。
感情は行動のきっかけであるからにして
人間であるがゆえに生じたエネルギーであり
そのエネルギーが生じたことは決して負ではない。

問題は生じたエネルギーの向かう方向である。
エネルギーが行動に変換され、それが良い方向に向かえば良いが
悪い方向に向かうことも、人間であるがゆえに十分ありえる。

「妬みと羨み」良い方向にも、悪い方向にも向かう。
どちらの方向も許容して理解しておかないと
人間の本質というものを見失うのでは?と、
小学生から成長した44歳の中年男性は思うのでした。


by a-tekichi | 2018-01-12 23:01 | 考えるる部 | Trackback | Comments(0)

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